嘘(ウソ)と大人の赤ちゃん返り(退行)
皆さんは、嘘(うそ)をついたことがあるでしょうか?もちろん、私もこれまでに何度か嘘をついたことがあります。嘘をつく理由には、
- ① 自己防衛など(叱られたくない、罰を受けたくない)自分自身を守るため
- ② 相手を守るための(相手を傷つけたくないなど)優しい嘘
- ③ 社会的な円滑さのため(社交辞令や建前)
があるように思えます。
今回は、「嘘と大人の赤ちゃん返り(退行)」について少し触れたいと思います。
嘘と大人の赤ちゃん返り(退行)は、一見、関係ないように見えます。しかし、心理的観点からみると共通点があります。大人の赤ちゃん返り(退行)は、背景に「不安」「ストレス」「承認欲求」が関係しているといわれていますが、このような心理状態は、嘘をつくことと重なる部分があると思います。
大人の赤ちゃん返り(退行)の理由は、
- ① ストレスや責任から逃れるために嘘をついて状況を避ける(自己防衛)
- ② 周囲に構ってもらいたくて、体調不良を装う
- ③ 自分をよく見せるために嘘をつく(現実逃避)
嘘も大人の赤ちゃん返り(退行)は、「助けてほしい」「認めてほしい」という「心のSOS」の可能性があります。背景にある心理的要因には何があるのか専門家の視点が必要になってきます。
大人の赤ちゃん返り(退行)の対処法としては、
- ① ストレスの原因を特定する。
※ どのような時に赤ちゃん返り(退行)をするのか?記録を付けると相談しやすいと思います。 - ② 信頼できる方に相談する。(医師・看護師・心理師・訪問看護など専門家)
- ③ 安心できる環境作り。
※ スキンシップや好きなものに触れる(音楽や写真、ぬいぐるみなど) - ④ ストレス発散をする。
※ 適度な運動(ウォーキングや散歩、ストレッチなど)
※ リラクゼーション法(深呼吸、瞑想、お風呂でのリラックスなど)
※ 好きなことを楽しむ(映画を見たり読書をしたりなど)
嘘も赤ちゃん返り(退行)も程度はあれ、誰にでもある行為です。しかし、社会生活、対人関係に影響を及ぼすことが多くあると周りから人が離れていき、孤立を招くことがあります。何かしらの精神疾患を抱えて赤ちゃん返り(退行)でお困りの方は、セノーテ訪問看護にご相談ください。訪問看護師が、あなたと一緒に原因を特定し、環境調整、精神的なストレス回避の方法を考えていきます。1人ではなかなかむつかしいと思いますので、ぜひ、専門家の力も利用してください。
セノーテ訪問看護那覇沖縄中部エリアステーション
アンガーマネジメントファシリテーター取得
精神科認定看護師
渡慶次 保